初めての合同会社設立(12)自分に支払う役員報酬の振込額を計算する
合同会社設立後、毎月、一定額の役員報酬(給与)を、会社から役員に支払います(必ず、1年間は一定額でなければなりません。一定にしないと、損金に算定されず、大変な税金負担になります。)。
ここでは、仮に、
役員報酬が1カ月40万円
とします。しかし、この場合、毎月、会社の口座から役員の口座に40万円ずつ振り込めばよいというわけではありません。給与明細をもらったことがあるでしょうか?そう、あの、給与明細のように
- 社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料の個人負担分)を引き
- 所得税の源泉徴収を行う(引く)
その後の、
手取り額
を計算して、毎月振り込むのです。やってみます。また、
- 何日締めで、何日に支払うか
も決めておかないといけません。1カ月は28日から31日まであり、「月末締め」にするとややこしいので、現時点では、
- 毎月15日締めで、同月の25日に支払う(銀行振込)(帳簿は発生主義なので、11月の役員報酬は11月15日に帳簿に記載する。)
の方針としました。(従業員は、いません。kabocha妻とkabocha夫の役員2人のみです。)
初めての合同会社設立 目次
- (1)「freee会社設立」に従って予定をたてる
- 会社の印鑑セットが届きました!
- (2)代表者印鑑を区役所で印鑑登録したのち「freee会社設立」2ページ目に印鑑証明書をアップロード
- (3)さくらドメインで独自ドメイン取得(1年1886円)とさくらレンタルサーバー(スタンダードで1ヶ月524円)へネームサーバ登録
- (4)「法人設立ワンストップサービス」で電子申請(2021年3月以降は最速24hで登記完了!?)
- (5)定款その他のファイルに「みんなの電子署名」で無料で電子署名を行ってイザ送信
- (6)電子納付の額が未記入であったため納付のお知らせが来ず焦り、定款の電子署名は申請用総合ソフトで平日21時までに行う必要があり苦労しました
- (7)24時間以上かかったけど、無事登記完了
- (8)登記完了したので「登記・供託オンライン申請システム」(法務省)で「登記事項証明書」(履歴事項証明書)の申請を行う(税務署・年金事務所手続きの前の準備)
- (9)よくわからないけどe-Gov電子申請に登録してみる
- (10)「履歴事項証明書」が届いたので「法人設立ワンストップサービス」で税務署・地方公共団体・年金事務所に各種申請を行う
- (11)住信SBI銀行に法人口座開設申込みをするも撃沈
- (12)自分に支払う役員報酬の振込額を計算する
- (13)e-Taxで源泉所得税の振込手続きを行う
給与(支給額)から社会保険料を計算
社会保険料とは、
- 雇用保険料 → 役員には不要
- 健康保険料(+介護保険料)
- 厚生年金保険料
- 労災保険料 → 役員には不要(無し)
となります。役員報酬(支給額)が400,000円(40歳未満、東京都、1年目、扶養0人、甲)の場合、ttps://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/sb3150/r03/r3ryougakuhyou3gatukara/ 令和3年度保険料額表(令和3年3月分から)
から、健康保険料(、介護保険料)、厚生年金保険料を調べると、
この表から、
健康保険料(折半額) 20,172円
厚生年金保険料(折半額) 37,515円
となります。
(課税所得)=(給与(支給額))-(社会保険料)を計算
今回は、
(課税所得)= (給与)-(健康保険料+厚生年金保険料)
= 400,000-(20,172+37,515)
= 342,313円
となります。
課税所得から所得税を算出
ttps://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2020/02.htm 令和3年分 源泉徴収税額表を見て、課税所得が342,313円のところの、源泉徴収額を出します。なお、今回は、(40歳未満、東京都、1年目、扶養0人、甲)としました。
今回は、所得税の源泉徴収額が 11,850円となりました。
(手取額)=(課税所得)-(所得税の源泉徴収額)-(住民税)を計算
住民税は、今回は個人で納めてもらうことにしましたので、手取り額は以下のようになります。
(手取額)=(課税所得)-(所得税の源泉徴収額)
= 342,313 – 11,850
= 330,463円
この金額を、法人から役員へ振り込めばよいということになります。
しかし、これで終わりではありません。法人は、給与振り込み日の翌月10日までに、
- 税務署に、源泉徴収額 11,850円を納付 → e-Taxを利用する
- 年金事務所に、健康保険料+厚生年金保険料の、個人折半分と、会社折半分の合計額、つまり、(20,172+37,515)x 2 =115,374円を納付 → 毎月初めに年金事務所から請求書が送られてくる?
ということになります。
参考リンク
https://biz.moneyforward.com/payroll/basic/2834/
新日 : 2021年9月27日
給与計算はこれで問題なし!従業員の給与計算の正しい方法とは?
https://www.freee.co.jp/kb/kb-payroll/how-to-calculate-income-tax/
【最新版】所得税とは?毎月の給与における源泉所得税の計算方法
最終更新日:2021/10/20
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/sb3150/r03/r3ryougakuhyou3gatukara/
令和3年度保険料額表(令和3年3月分から)
→健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2020/02.htm
令和3年分 源泉徴収税額表