初めての合同会社設立(12)自分に支払う役員報酬の振込額を計算する

合同会社設立後、毎月、一定額の役員報酬(給与)を、会社から役員に支払います(必ず、1年間は一定額でなければなりません。一定にしないと、損金に算定されず、大変な税金負担になります。)。

ここでは、仮に、

役員報酬が1カ月40万円

とします。しかし、この場合、毎月、会社の口座から役員の口座に40万円ずつ振り込めばよいというわけではありません。給与明細をもらったことがあるでしょうか?そう、あの、給与明細のように

  • 社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料の個人負担分)を引き
  • 所得税の源泉徴収を行う(引く)

その後の、

手取り額

を計算して、毎月振り込むのです。やってみます。また、

  • 何日締めで、何日に支払うか

も決めておかないといけません。1カ月は28日から31日まであり、「月末締め」にするとややこしいので、現時点では、

  • 毎月15日締めで、同月の25日に支払う(銀行振込)(帳簿は発生主義なので、11月の役員報酬は11月15日に帳簿に記載する。)

の方針としました。(従業員は、いません。kabocha妻とkabocha夫の役員2人のみです。)

スポンサーリンク

初めての合同会社設立 目次

給与(支給額)から社会保険料を計算

引用元:https://www.dodadsj.com/content/210908_social-insurance-premium/

社会保険料とは、

  • 雇用保険料 → 役員には不要
  • 健康保険料(+介護保険料)
  • 厚生年金保険料
  • 労災保険料 → 役員には不要(無し)

となります。役員報酬(支給額)が400,000円(40歳未満、東京都、1年目、扶養0人、甲)の場合、ttps://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/sb3150/r03/r3ryougakuhyou3gatukara/ 令和3年度保険料額表(令和3年3月分から)
から、健康保険料(、介護保険料)、厚生年金保険料を調べると、

この表から、

健康保険料(折半額) 20,172円
厚生年金保険料(折半額) 37,515円

となります。

(課税所得)=(給与(支給額))-(社会保険料)を計算

今回は、

(課税所得)= (給与)-(健康保険料+厚生年金保険料)
      = 400,000-(20,172+37,515)
      = 342,313円

となります。

課税所得から所得税を算出

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2020/02.htm

ttps://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2020/02.htm 令和3年分 源泉徴収税額表を見て、課税所得が342,313円のところの、源泉徴収額を出します。なお、今回は、(40歳未満、東京都、1年目、扶養0人、甲)としました。

今回は、所得税の源泉徴収額が 11,850円となりました。

(手取額)=(課税所得)-(所得税の源泉徴収額)-(住民税)を計算

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-112.png

住民税は、今回は個人で納めてもらうことにしましたので、手取り額は以下のようになります。

(手取額)=(課税所得)-(所得税の源泉徴収額)
     = 342,313 – 11,850
     = 330,463円

この金額を、法人から役員へ振り込めばよいということになります。

しかし、これで終わりではありません。法人は、給与振り込み日の翌月10日までに、

  • 税務署に、源泉徴収額 11,850円を納付 →  e-Taxを利用する
  • 年金事務所に、健康保険料+厚生年金保険料の、個人折半分と、会社折半分の合計額、つまり、(20,172+37,515)x 2 =115,374円を納付 → 毎月初めに年金事務所から請求書が送られてくる?

ということになります。

参考リンク

https://biz.moneyforward.com/payroll/basic/2834/
新日 : 2021年9月27日
給与計算はこれで問題なし!従業員の給与計算の正しい方法とは?

https://www.freee.co.jp/kb/kb-payroll/how-to-calculate-income-tax/
【最新版】所得税とは?毎月の給与における源泉所得税の計算方法
最終更新日:2021/10/20

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/sb3150/r03/r3ryougakuhyou3gatukara/
令和3年度保険料額表(令和3年3月分から)
→健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2020/02.htm
令和3年分 源泉徴収税額表