「ルポ貧困大国アメリカ」を読んで(2)
全部で4章あり、今日は第2章の感想。
第2章 民営化による国内難民と、自由化による経済難民
2005年 ハリケーン・カトリーナにより、1000人以上の死者数であったとのことだが、
政府によるFEMA(連邦緊急事態管理庁)の弱体化(「民営化」)が、この被害の最大の原因だとの考察。
ブッシュ政権誕生時に、政府の災害対策機関であるFEMAの民営化(コスト削減)を推進し、
2003年には省レベルに格下げされて、予算も激減したとのこと。
その他、2005年に、ハリケーンカトリーナ直後にルイジアナ議会は、州内の公立学校のほとんどを、事実上民営化したとのこと。
災害対策機関の民営化 → 自由競争 → 予算削減 → 自然災害の重篤化(人災)
公立学校のの民営化 → 自由競争 → 予算削減 → 教育格差の拡大
といった流れかな?と思いました。日本でも、1999年に茨城県東海村の核燃料加工会社JOCで臨界事故が起きた後、原発災害用のロボットが作られており、三菱重工業が2002年に開発したロボット「MARS-i」は、開発から1年後の2003年に、国の方針(小泉首相時代)ですべて廃棄されることになったとの噂(ソース無し、本当のことかわかりません。)だが、2011/3/11の東日本大震災時に、もしこのロボットの後継機が使用できたら、、、と思ったりしてしまいます。
ブッシュ大統領(アメリカ)と、小泉首相は、ニュースでは非常に仲良さそうにしていましたが、両方とも、「新自由主義」(規制緩和、民営化、弱肉強食、格差拡大、福祉縮小)という点でそっくりなのかなと個人的には思いました。
第2章の後半は移民の話でした。
アメリカはそもそも移民が作った国ですが、2005年時点で全人口の約13%が移民とのことです。
アメリカは、アメリカで生まれたらアメリカ国民の権利を得ることができるので、アメリカ外で生まれて、移住してきた人が13%ということになります。
1994年NAFTA(北米自由貿易協定)によって農産物貿易の関税が取り払われる
→アメリカのトウモロコシが大量にメキシコへ
→メキシコのトウモロコシ業者が破たん
→その家族がアメリカに密入国して不法移民
→不法移民が、アメリカのトウモロコシ販売業者でアルバイト
という流れらしい。
2016年現在、条文が全く日本国民に知らされないまま、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)が、日本は署名したらしい。Wikipediaによると、
2016年2月4日、ニュージーランドにてTPP署名式が行われ、12カ国間で署名が行われた。
民進党が、政府の交渉資料の提示を要求したところ、自民党より全て黒塗りの資料が提示された。
とのことだが、これにより、日本の農業、医療はどうなっていくのでしょうか?
この本の第3、4,5章を読むと、予想できそうです。そうなってほしくないですが。
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